中学校でどの程度文法用語を教えるかについては、議論が分かれるところです。同僚の先生が「騎士やドラゴンが出てくる説明が難しい」と言われたのか、「品詞の分類が難しい」と言われたのかがわかりませんので、明確な回答はできませんが、ここでは品詞の分類について回答いたします。
中1で学習する語順のうち、主なものを2つ挙げます。
『だれ何が/は⇒どうする⇒だれ何を/に→どのように→どこ→いつ』
『だれ何が/は⇒イコール⇒だれ何/どんなだ→だれにとって→どこ→いつ』
このうち、『どうする』では一般動詞が、『イコール』ではbe動詞が使われます。『だれにとって』はforかtoで始めます。それ以外は、以下のような品詞が使われます。
中学1年の文法
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このうち、固有名詞、代名詞、普通名詞、形容詞、疑問詞、前置詞、副詞、及び一般動詞とbe動詞という言葉は教えていました。代名詞の格は、「がは・の・をに・のもの・自身」という言葉を使って教え、主格・所有格・目的格・所有代名詞・再帰代名詞という専門用語は、一覧表にこっそり書いておく程度にとどめました。また、定冠詞と指示代名詞は、まとめて「こそあの言葉」と呼んでいました。
Talk and Talk(正進社)は、これらを1つずつドリルする形を取っており、各ページに1つの品詞のテーマを持たせてあります。したがって、「(人の特徴や性格を表す)形容詞とは、パート5にまとめてある語のことだよ」などと教えることができました。
品詞名は高校で必ず必要になってきます。かと言って、それらをまとめて教えると、生徒は混乱すると思います。私の場合、英語教室に語順表を貼っていましたので、品詞の説明が必要なとき、その語順表を指さして「副詞とはこの場所で使われる言葉だよ」などと言っていました。文法は必要なときに簡潔に、わかりやすく説明することが大切であり、ややこしい口頭説明は逆効果になります。ぜひ、語順表を使ってください。以下のサイト(NHKオンライン「デジタル基礎英語」)からダウンロードできます。
http://cgi2.nhk.or.jp/digikiso/telekiso/hopstep.html