年間指導計画は、各教科書の指導書に添付されていますので、ご参照ください。ただし、それらはどの時期にどのページを教えるかという「教科書指導計画」ですので、ご注意ください。
ご質問に「年間指導計画の見方と、活用の仕方」とありますが、それに対する私の答えは「たまに見て大幅な狂いがないかを確認するくらいで、ほとんど活用しない」というものになると思います。
年間指導計画より大切なものは、到達目標です。まず中学卒業時に何ができてほしいかを決め、そこから逆算して各学期の終わりにできてほしいことを決定します。目標がはっきりすれば、次に生徒がそれらの目標を達成したかどうかを測るために、ペーパーテスト(Reading, Listening, Writing)とインタビューテスト(Listening / Reading, Speaking)を作成します。そのプロセスが終わってから、初めて年間指導計画を作成しますので、年間指導計画は生徒の目標到達度合いや伸びのスピードなどによって、臨機応変に変えていかなければならないものです。それに、研究を続けている先生は、目標達成のための新しい知識や手法を手に入れると、年度初めに作成した指導計画に変更することも少なくありません。ですから、年間指導計画よりも、揺るがない到達目標を作成することの方がずっと大切なのです。
そもそも、各学校で年間指導計画を教科ごと、学年ごとに作成して印刷し、分厚い冊子を各教員に配布しますが、その後活用している先生はほとんどいないと思います。これこそ、紙の無駄遣いです。私が研究主任をしていたときは、年間指導計画の提出をやめて到達目標を提出してもらい、それに合致するテストを作成したかどうかを確認していただくようにしていました。私の到達目標は、このサイトにも載せてあります。
年間指導計画については、拙著『(英語)授業改革論』(教育出版)第2章、PP.43-58に詳しく述べていますので、ご参照ください。