田尻先生
職場体験実習の感想・修学旅行新聞

 職場体験や修学旅行のレポートを書く際は、まず枝分かれ図を作っていきます。まず、教師が「最初にどこ行ったの?それから何をしたの?なぜ?それで、どう思った?」などと生徒に話しかけます。生徒はそれにしたがって自分がやったことや感じたことなどを思い出して、簡略にメモを取っていきます。




 「簡略に」というのがポイントです。メモの項目が長いと、あとで英文にするときに直訳しようとしてしまい、混乱してしまうからです。

 枝分かれ図が完成したら、事実・描写・説明(一般動詞を使う文)を(1)、感想・意見・心情(一般動詞を使わない文)を(2)、いた・あった・置いてあった・入れてあったものを(3)というふうに、番号を打っていきます。下の語順の(1)〜(3)のどれに当てはめるかを考えていくのです。(1)はS+V+O、(2)はS+V+C、(3)はThere be構文を表しています。

(1) Who − do − what − how − where − when − why
(2) Who − be − what / how − for whom − where − when − why
(3) There − be − who / what − where − when − why

 次に、短いメモを見て、それをどう表すかを考えます。まず、自分の書いたメモがそのまま英文にできるかを確認し、できそうになければ別な表現に変えていきます。つまり、難しい日本語→簡単な日本語という作業をするのです。 例えば、「バスレクが楽しかった」は、(2)の語順に当てはめるとどうなるかを生徒と一緒に考えていきます。




 この文では、主語の「バスでやったゲーム(the games we played on the bus)」が後置修飾を伴った長い名詞節ですので、こういう場合は(1)の語順でできないかを考えてみます。




 ここまでくると、あとは日本語を英語に直すという作業です。授業では、枝分かれ図とナンバリングだけをします。それが終わったら、毎日2文ずつ英語に直してくるよう指示し、教師はそれらの英文を添削し、その中でおもしろいと思う文をクラスに紹介してみんなで英文にしていきます。そこで生徒は英作文のコツをつかみ始めるのです。

 皆さんなら、以下のメモを英文にするときどのように表しますか。

 ・万座毛から見た海は怖かった
 ・校歌に心を込めた
 ・真ん中の水を飲むと恋愛成就

 
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