田尻先生
夢の旅行

1学期末テストが終わると、目標もなくなり、毎日うだるような暑さの中で生徒の集中力はどんどんなくなっていきます。そういうときに教科書を進めても効果がありません。思い切って、海外旅行にでも連れて行きましょう。

と言っても、紙上の旅行です。旅行代理店などにお願いをして、海外旅行宣伝パンフレットをたくさんもらいます。それを生徒に見せ、自分が一番行きたい国に架空の旅行に出かけることにするのです。生徒はその国でどのような場所を訪れ、そこで何をするかを空想していき、それを英文で書いていきます。

私は海外旅行をしたときは、必ずビデオカメラを持参して現地の街並みや観光地を撮影していましたので、それらの映像を見せるとより一層効果的でした。教科書を扱うときも、そのストーリーや会話の場所の映像を映しながら音読をさせたりすると、臨場感が出ます。ナイアガラの滝の轟音を背景に会話練習をさせると、生徒の声は自然と大きくなりました。(DVD 6-way Street下巻、バンブルビー: http://www.nakama.tv/

教師と協力して英文を正しくしたら、清書します。それを夏休み中に完全に暗記するよう伝えます。2学期が始まると、その英文を使ってGood Listenerという活動をします。ペアになり、一方がMy Dream Tripを英語で語り、もう一方がそれを聞いてメモを取っていきます。中には完全に英文をディクテーションしようとする生徒が出てきますので、日本語や記号を使って簡単にメモしていくようアドバイスします。

話を聞き終わったら、メモを手がかりに相手が言ったことを英語で確認していきます。例えば、「米 DW 4 楽全 もしMM会う 写真」などというメモを見ながら、"You want to go to America. You want to visit Disney World. There are four amusement parks there and you want to enjoy all of them. If you see Mickey Mouse, you will take a picture with him." などと、相手が言ったことを正しく理解したかを英語で確認するのです。

この活動は、Good Listenerという名のとおり、聞き手を育てる活動です。聞き手を育てるには、まず話し手を用意しなければなりません。2年1学期末テスト後は、スピーカーを育成する時期ととらえてはいかがでしょうか。



 
 
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